アイドルまっしぐら!!
「……そっか。別れろって言われたか。」
私が泣き止むまで、光樹は黙って私を抱き締めてくれていた。
「……うん。」
「里奈はそれでいいのか?」
「……よくないけど、仕方ないよ。」
私がそう言うと、光樹は微笑んだ。
「少し納得いかないけど、里奈が決めたなら、俺はそれでいい。……でも、良介は納得しないと思う。」
……私もそれが心配なんだ。
「……りょうくんが私のことを嫌いになるように頑張ってみる。」
「良介が里奈のことを嫌いになるなんて、地球がひっくり返ってもあり得ないと思うけど。」
「……それしか思い付かないんだ。」
私はそう言って、光樹に微笑んだ。