らっく!!
グイッ!!
私は先輩に抱きすくめられていた。
えっ!?
突然の展開に頭がついていけない。
涙も引っ込んだ。
「俺も美弦ちゃんが好きみたい…」
耳元で囁かれたのは夢みたいな言葉だった。
ホントに…?
夢じゃないよね…?
夢じゃないことを確かめたくて先輩の背中に手をまわす。
あったかい…。
人の体温がこんなにも気持ちいいなんて今まで知らなかった。
「先輩…すきっ…すきだよぉ…」
溢れ出して止まらないの―…。
出会ってまだ数ヶ月しか経ってないのにどんどん先輩の存在が大きくなってくの。
もう…止められない―…。
「俺も」
さっきとは違う。
このまま時が止まればいいのに。
本気でそう思った…。