らっく!!
いつまでこうしていたんだろう?
「先輩…そろそろ…」
「んー?なに?」
先輩は私を抱き締めたまま答えた。
考えてみたらいつ人が通ってもおかしくないよね!?
私ったらなんて大胆なことを…!!
顔から火がでるくらい恥ずかしいっ!!
「先輩っ!!離して」
両腕を目一杯使って先輩を引き剥がそうとする。
でもビクともしない。
「ヤダね」
それどころか更に体を引き寄せてくる。
嬉しいなぁ…。
けど今は嬉しくない!!
「人来ちゃうっ!!」
必死で離れようともがいたけど私の力が先輩に敵うはずがない。
「先輩~!!」
先輩は困った私が泣きそうな声を出すと漸く少しだけ力を緩めてくれた。
そして私の顔を見つめるとニッと意地悪な顔して微笑んだ。
「美弦ちゃんが愁って呼んだら離してあげる」
はい…?