らっく!!
「でれば?」
いつまでも鳴り続ける音を不快に思ったのか大原さんは顎で電話に出るように指示した。
た…助かった…。
「もしもし…」
大原さんに背を向け、小声で話し始める。
「みっつっる~~~!!」
頭が痛くなった。
助かってないかも…。
「紘一さん、何か用ですか…?」
今、取り込み中なんですけど!!
「早く帰ってきてよ~美弦がいないとつまんない―――!!」
空気読んでっ!!と叫びたくなった。
そんなことで電話してきたの!?
「あの…あと少ししたら帰りますんで…」
「え―――っ!!」
あまりの大声に思わず携帯から耳を離した。
「今すぐ!!今すぐ帰ってきてよ――!!」
「そんなこと言われても…」
帰れるわけないじゃない!!
そう思っているとふと携帯を持っていた右手が軽くなった。