ビタミンC


「読んでみたら?」


「いや…」

僕の提案に更に難しそうな顔をする。

「高梨くんが手ぇ出してないなら無理かもしれん…」


しょんぼりした顔になった彼女に

「僕基準?」
とうっすら笑って言う。

「だってさ、高梨くんは毎週本屋来とうやろ?そんなに読み込んでる人が読んでないのに、たまにしか読まんあたしには無理やわ」


「無理って何が…?」

彼女の言う無理が何を指すのか分からない。
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