ミモザの呼ぶ声
 孤独な時間がしんしんとオレの内部を埋め尽くし、卒業制作はできあがり、その日が来た。
 病院から外出許可を取った美優が看護婦二人と母親に手を引かれて美大へ来た。
 案内しに出向いたオレもオレだが、まさかここへ来て絵をぶっ壊されるとは思っていなかった。
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