ガラクタ姫

あたしがヒィぐらいの歳だった頃にはもう外側で競争している皆を見ていた。

見ていて…つまんなくて、自分の世界に入った。

一人になるならいっそ自ら一人になってしまえ。

あたしは一人でいても怖くない知恵をいつの間にか手に入れた。

だから今も怖くない。

…って言ったら、ウソになるかもしれないが、これでもシンデレラのように華やかではないけど優雅に舞っているつもりだ。

ユタと出逢って、自分の世界が必要にないと思いかけていたが、結局あたしは自分の世界に入りざるを得ないんだ。

そうしないと自分を守れない。

だけど、今、ヒィはゲームをけし掛けている。

< 35 / 120 >

この作品をシェア

pagetop