ガラクタ姫

足を湯船に戻すと足全体の神経が刺激され気持ち悪く感じた。

あたしはそれをかき消そうと、桶で湯船のお湯をすくい、ドバッとヒィの頭にお湯をぶっかけた。

突然の出来事に対処できず、ヒィはお湯を鼻か口かで飲んでしまい、ひどくむせる。

あたしはそれを見て、ちょっと複雑な気持ちになった。

イタズラをしてみただけなのに、それがなんだか求めていた反応と違って、しゅんとする。

だとしても、その求めていた反応が何なのかわからない。

きっと何も求めていなかったのだ。

ただイタズラがしたくてそれからの結果はいらなかった。

「なにすんだよー」

タオルで目をごしごし拭いていたヒィがじっとあたしを睨む。

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