<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 美紫依はいじめられたのをきっかけに、空手を習い始めた。

 男の子に負けないくらい、強くなった。

 学年が上がるにつれて、美紫依の服装はどんどん派手に。

 そして、美紫依は屈服する者はいない、ひどく意地の悪く強い子になってしまった。

 そんな美紫依に反抗することはできるか。できない。

 仕方なく、いじめに加担してしまった。


 最初は檀にいじめるつもりだった。

 だから、檀のランドセルを隠した。

 それで、桜のあの言葉。

『とにかく行くけど、でも、海翔と美紫依がやったでしょう?』

 この言い方に、美紫依の頭にカチンと来たらしい。

 確かに、ちょっと怖かったし。 


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