<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「どうしたの?
 なんか元気ないけど?」

「そう?ほら、元気だけど!」

 檀は笑う。

 でも、桜はとっさに作り笑いだと思う。

「そうか・・・。」

 また桜は、アンダーハンドパスの素振り。

 檀はそんな桜に背をむく。


 桜は気づいていないが、檀は机に伏せていた。

 寝ているかと思いきや、そうじゃない。

 
――姉ちゃんはいいよね。
   ああやって夢中になれるのがあって・・・。――

 寝そうになるけど、頑張って起きる。

 でも、起きる理由が今ひとつわからない。

 こうしている理由も今ひとつわからない。




 
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