<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
「まあ、119番するから。」

 ポケットから携帯を取り出して、一、一、九。

「もしもし、救急車を・・・。」

 おばさん、完全に頭大混乱。

 桜以外の四人はぼけっと見ている。


「大丈夫だよ、泣かないで。」

「痛いよ~~。」

 尋常じゃないこの泣きっぷり。

 きっと美雪自身も混乱しているのか。

 桜も大混乱。

 慰める以外どうしようもない。


――ああもう。どうしよー!!――

 悲鳴あげたいぐらい。


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