歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤
袖に走っていくと、スタッフのひとりが私にタオルを差し出してくれる。

私はタオルを受け取り、汗と涙を拭き取った。



「sAra.ちゃん〜!!」


―――!

楽屋の前で待っていたのは、バンドのみんなやマネージャー、ダンサーにスタッフ。

私はみんなと回ってきた長いツアーの道のりが、走馬灯のように蘇り、また涙が溢れ出した。


そのあと、みんなに軽く挨拶したあと…私は楽屋へ戻った。





【楽屋】


「ツアーあっという間に終わっちゃったね〜」


楽屋へ戻り、ひと息つく私。



「だね〜。4月から始まってもう10月でしょ〜?早いよねぇ〜」


私にお茶をいれてくれた、ヘアメイクの亜季(あき)ちゃん。

亜季ちゃんはヘアメイクでもあり、私のお姉さん的存在で良き相談相手。




「ツアー終わったと思ったら…来週から年末のカウントダウンライブのリハーサル始まるじゃん(汗)」

「・・・はは」

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