17歳の不良と6歳の殺し屋
三日後
左右を見て雫はガチャンッとライフルを引いた。足からは血が流れている。
薄皮程度切れたような気がしていたが、思ったよりも深かったかもしれない。
長ズボンは破けて七部になってしまっている。靴だけは上等なのを履いていて助かった。
裸足では痛い。
辺りを見渡した。深い森の中だ。
カサカサと葉と葉が擦れる音を敏感に捉える。
腰に刺してあるのはナイフ。四本だ。本当は八本あったがもう既に半分使ってしまった。
武器は今手にあるライフルと腿にあるシグが一丁。
雫は深く呼吸をした。
背もたれの岩が冷たく、火照った身体を冷やしてくれている。
防弾ジョッキが苦しかった。
こんなもの脱ぎ捨ててしまいたい。だが、それは許されていない。