17歳の不良と6歳の殺し屋

絶望と希望のループ


ねっとりとヌルつく感覚。
どうしてヌルヌルとしているんだろうか。サラサラと流れていた液体は外部に出て、空気に触れて固体になろうとしていた。

このままではやがて水分は枯渇し、ひび割れた地面のように皮膚に赤い皮が出来上がるだろう。

鉄の匂い。
今の気温が寒いのか熱いのかわからなかった。
きっと、自分の胸に空洞が出来ているんだと思った。
何故ならそこからスーーッと透けているような、まるで風穴のような。

震える。何に?
恐怖?困惑?怒り?戸惑い?
なんだろうか?わからない。

何が、自分をここまで追い詰めているのだ?

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