イケメンゴースト

「帽子、好きなの?」

夏が私の方を向いて問いかけてくる。

「…まぁ」
夏が私のほっぺに手を伸ばしてくる。
瞬間的に私はその手を払ってしまった。

「ごめ……っ」
「その傷、どうしたの?」
「転んじゃったの…」

苦しい嘘を苦笑してつく私に夏は目を細める。
< 145 / 346 >

この作品をシェア

pagetop