イケメンゴースト

 「夏は……?」
 「もぅいないんだ。…もぅ」
 「夏は……?」
 「いないよ」

 「夏は……?」
 「死んだんだ!」

  「……」

頭がよく働いていない私に
大きな声が響く。

「いない……?」
「そぅ。夏はもぅいない」

言葉は強いかんじだけど、
純の私を抱きしめてくれる
その腕は確かに震えていた。
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