イケメンゴースト

一言も会話をせずに
放課後になった。

私は少しだけ
迷う気持ちがあったけど
うさぎ小屋へ向かう


「……夏。」

「……」

夏は無言で
歩いて行ってしまう。

「待ってよ…。」

“待って“って
言っても
足を止めてくれない

私は必死の思いで走って
夏の腕を掴む。
夏の動きはピタッと止まった


「どうして無視するの?」
「…俺と杏に身体の関係が
あること
母さん 気付いてたらしくて…」

私から目をそらして
話し出す夏。

「…杏は辛くない?
俺の親に知られて…。」

「…まさか夏のお母さんが
知ってるとは思わなかった。
……けど、辛くないよ。
夏のお母さんなら
私達のこと認めてくれると
思うし。」


私は夏の目を見て話す。
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