イケメンゴースト

「今日は
もぅ遅いから寝なさい。
明日
夏君の家に行くんでしょ?」

「うん。……おやすみ。」

「おやすみ。」


いつでも私のことを
1番に考えてくれて
“妊娠”なんて
驚いたはずなのに
冷静に対応してくれて

心から感謝します。
 ありがとう。


『お父さんに
なんか言われた?』

心配になって
夏にメールする

『杏をよろしくなって
言われたよ。
……明日は俺んちかぁ……。
頑張ろうな』

『うん。おやすみ』

『おやすみ』

夏からメールが来て読むと
すぐに眠気がおそってきた。
「もう寝よっか…。」

お腹にいる赤ちゃんにも
話しかけてベッドにもぐる。

今は1人の体じゃないもんね。

そう思って
毛布を首までかぶる。
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