ココとマシロ
「…そうだね、気味悪いね…」
ココはポツリと呟いて、ジッと道の奥の暗闇を見つめる。笑華は振り返ってそんなココの様子を窺っていた。
その横顔は真剣そのもの。まるで何かを感じ取り、警戒しているようなーー…
そこで笑華はハッと我に返り、「さ、早くいこー」と、ココに歩き出すよう促した。
ココは何かに気づいたのかもしれない。だとしたら、ここから早く離した方がいいのかも…と。
しかし意外にもココの返事は素直なもので、すんなりとココは笑顔に戻り、こちらの方へと向かって来た。
なんだ、ただの勘違いか。