長ズボンの暇潰し

オレンジの夕焼け

オレンジみたいな夕焼け 私大好きって
君が笑った

僕もって言ったけど
本当は夕焼けに染まった君が好きだったよ

君は何をするにも
決めるのが僕より早くて なんでも君が決定権を持ってた

でも僕はそんなのにも
嫌悪感は感じない

その後キラキラした
その笑顔が大好き

自分勝手な君にイラッと することもあるけれど
その笑顔を見ると
一瞬で消えてしまうんだ
でも
怒った君も
泣いた君も
困った君も
大好きなんだ

乾いた道を歩きながら
ふふッといろんな君を思い出して
思わず笑ってしまった

やっぱり変わらない
オレンジの夕焼け
きっと君はこの夕焼けをみて
またキラキラした
無邪気な笑顔で笑うんだろうと
ふふッとまた顔が緩む
君をまだ鮮明に覚えていた
そんな僕が何だか虚しくて
そしたら急に寂しくなって
君を忘れられたらいいのにと思ってしまった
そして変わらぬオレンジの夕焼けは
変わってしまった
僕が一人で歩く道を
照らしてた
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