あんな。めっちゃ、だいすきです。
むだに物多いねん。
いっちゃんが集め出したペットボトルのおまけとか。
なんであんなきもち悪いエイリアンみたいなん集めるん。意味わからん。
「ひとつ難点あげるとしたら、コンロが一口しかないんですよね」
指差されるのにしたがってキッチンを見てみたら、たしかにコンロは一口だけ。
一口やと、同時に料理進められへんから時間かかるんよな。
いっちゃんがウチの頭に手ぇのっけて、キッチンをのぞきこんできた。
「二口あればキレイやし、文句ない物件なんですけどねぇ…」
「ああ、大丈夫です。こいつあんま料理せぇへんから……痛ってぇ!!」
おへそのあたりに肘テツ一丁。
するし!切ったり焼いたりチンするくらいしとるやんか!!
ここんとこ続けてがんばってるやん。
そんな凝った料理作ってへんけども。
得意料理は?って聞かれたら…ちょっと、困るけども。うん。
痛みのあまりぴょんぴょん飛び回るいっちゃんに、またお姉さんはクスクス笑ってた。