あんな。めっちゃ、だいすきです。


なんか弾き語り詩人になるみたいやんか、おとうさん。



…でもよかった。



メール画面に向かってホッと息をつく。


忙しい中でもちゃんと仕事探しがんばってたんや。


こんな不景気やのにアテ、できたんや。






それから1週間後の今日。


ウチからおとうさんの携帯に電話かけてみた。


おかあさんのこととか、仕事ちゃんと決定したんかっていうことも聞きたかったし、あと、なんか…なんかなぁ。




おとうさんと久しぶりに、話したかってん。




…でも。



「家のこととか大丈夫?ひとりでやれてる?」



ウチのそんな問いかけに対して返ってきたんが、



「…ああ…うん…まぁ……ぼちぼち……」



…っていうものごっつ不安げな返事で。



そこで、さっきの冒頭にもどる。




──家の中をすぐに写メって送りなさい。




無理やりとりつけた約束により、数分後、おとうさんから写メ添付メールが。



「…………」



携帯の画面見て、あぜん。


口あけたまましばらく固まった。



< 289 / 389 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop