あんな。めっちゃ、だいすきです。


まあ携帯なんやし、一瞬で届くから受信する時間は一緒なんかもしらんけど。


そんなことを思いながらふと顔を上げると、



「わぁぁあっ!?」



ウチを見下ろすちんまりした影…

…タンクトップに半ズボンの、おとうさんがそこにおった。



「な…なんなんおとうさんっ!?ノックくらいしてやっ!!」



ビックリしすぎて、携帯床に落とした。


うわ、スライド式やのに。画面にキズいってないかいな。


「あ…うん、すまん。」

「な…なに?」

「いや……おかえりって、言おうか思て」

「……あ、うん。ただいま」

「………」

「………」

「……元気か?」

「…うん、元気そうやろ」


寝っ転がったまま返事したら、ふわあって嬉しそうに笑うおとうさん。


あいかわらずののほほんとした雰囲気に、トトロみたいな体型。

…この前ウチが帰ってたときに、本気でダイエットするとかゆうてたくせに。


ウチが体を起こそうとする前に、階段の下からドタバタ忙しい音が聞こえた。



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