シュガーズ

「遅かったね 澪梨」

「ちょっと捕まっちゃってて」

「また男か~ 今後はだァれ?」


「同じクラスの秦野 稚空君……」


使えないヤツは切り捨てればいい


周りから冷めた目を向けられればいい


あたしのこと

そんな目で見るようなヤツいらない


別にあんたじゃなくったっていいんだから



あたしの計画が狂ったりしない


間違ってるのはあたしじゃないもん


「秦野ねぇ……」


3人の視線が秦野 稚空へ向けられる

晴緋君たちの輪の中にいるカレ


さっきあたしに向けられたのとは全く違う

笑顔



「大丈夫 澪梨のことはうちらが守るから~」

「……りっちゃん」

「逆恨みとかさせないからね」

「ありがと」




人を丸め込むのなんてこんなに簡単

あたしはこれで

安全地帯


秦野君が何を言ったってみんなは八つ当たりとしか思わない

逆恨みとしか思わない


゙事実"

なんてこのさいどうでもいい

噂は利用すればいい

だって嘘なんかついてないでしょ?



秦野君に捕まった

って言っただけ

告白された

なんて一言もいってない


噂なんてそんなもの

信じほうがバカなんだから

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