すっぱちゃっぷす☆

掴めない心

ガシャ―ン!


「きゃ―――!」
「うわ―――!」


パイプ椅子が転がる音と共に、周りの生徒がざわめいた。



私は何が起こったのか解らず…


ただ目を閉じて丸まったまま、動けなかった。



すぐ近くで、人の吐息が
私の髪にかかってる。



「……ってぇ」



耳元で聞こえた低い声。


体がビクンと反応する。



私…声を聞いただけで
誰かわかっちゃったよ。



私はゆっくり目を開けた。



看板の下敷きになり薄暗い中、


私の横には頬が触れあう程
すぐ近くに顔があった。



「ま…なと………」



愛人のたくましい腕が
私を包み込んでくれたんだ。



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