相愛性理論
「ちっ」
そいつは舌打ちしてあたしの手をひいた。鮮明に覚えてる。

「いい加減好きなの気づけよ」
「……は?」

そう。小学生みたいなヤツだった。
好きな子いじめるって小学校低中学年によくあることじゃない。

そんなヤツに告白されても別に嬉しくなかったし、今まであたしにしてきた事を考えたら、そいつと付き合うなんて考えられなかった。

「ごめん、無理」
そう吐き捨ててその場を去ろうとすると、
「待てよ!」
と引き止められた。
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