♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
ガタンと観覧車の扉が開く。

いつの間にか、地上に着いたようだ。

この一周は短いようで、すごく長かった。



「彩木、ごめん…」

あたしはそれだけ言って、観覧車から飛び降りた。

まだ心臓のペースが早い。



「俺は、待ってるよ…」

さっきよりも控えめに微笑む彩木。

あたしは、まっすぐ彩木を見ることができなかった。
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