♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
せっかくみんなで盛り上がってたのに…

あたし、何やってるんだろ。



重い気持ちで、出口へ歩いていく。

出口の回転バーをくぐったら、もう戻ることはできない。

あたしは迷わず、そのバーを押した。



「美月、待って…!」

息を切らして、あたしを追いかけてくる萌。

萌まで出口を通過してしまったみたいだ。



「あたしのことは気にしないで。瀬戸内と楽しんできな」

萌に向かって、力なく振り返るあたし。

「あたしも帰るよ。
美月がいないと意味ないじゃん」

萌は、天使みたいに優しく微笑む。



「萌~!」

あたしは萌に駆け寄って、ギュッと抱きついた。
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