♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
「とりあえず…落ち着け、沼部」

腕を組んで、壁に寄りかかる瀬戸内。

その姿を見上げて、沼部は大きく息をはいた。



「初めて白川さんを見たのは、中学一年生の時でした…」

沼部は、ボソボソと小声で話し始める。



「僕、女子校の文化祭に行ったんです。
そこで一年生のクラスがやってたメイド喫茶に入ったら…」

頬を赤く染めたまま、遠い目をする沼部。

「ツインテールにメイド服姿の白川さんが…

『お待たせいたしました、ご主人様!』って、僕に微笑んでくれたんです」

「はぁ…」

すごい熱心に語ってるから、どこで止めたらいいのかわかんない…

とりあえず、相づちを打つあたし。



「天使のような笑顔に、イメージ通り可愛い声で…

僕の前にそっとコーヒーを置いてくれたんです」

『そりゃ、接客だから当たり前じゃん』って、突っ込んじゃイケないのか…?

この人、どうしたらいいんだ?

あたしは、隣に立っている瀬戸内と顔を見合わせた。
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