♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
山の夜風は、思ってたより冷たい。

月明かり以外に照らすものはなくて、時々木が揺れる音が聴こえる。

これが、自然ってやつか…

昼間なら森林浴とか楽しめそうだけど、夜は静かすぎる。

真っ暗な森から、いきなりお化けとか出てきそう…



微妙に怖くなっても、瀬戸内なんかに頼りたくないし。

あたしは少し距離をあけて、瀬戸内の後ろを歩いていた。



大きな木の陰で、月明かりも届かなくなったなぁと思ってた時…

「うわぁああっ…」

ヒタッと冷たいものが、あたしの頬に触れた。
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