恋のベクトル。
「はあぁああん!?」
んな、阿保な。証拠は。
「証拠はクラス掲示板に掲示された
クラスマッチのエントリー用紙参照〜」
花乃の言葉を聞いてクラス掲示板
へと向かう。―――げっ。
本当の本当にアタシの名前が。
「ちょっと花乃!どういう事!?」
「私は足が速い女子知らない?
って聞かれたから梓の事
言っただけー」
「ぎゃっ」
――お前の仕業か花乃!!
「んで誰から聞かれたのよ!」
「普通に考えて高梨っしょ?」
ガクリと膝の力が抜けた。