恋のベクトル。

「おい!」


おいって何様だお前は。


アタシの名前は野崎梓だコノヤロウ。


とりあえず高梨から逃げたくて
アタシは教室から飛び出した。


追いかけられんなら追いかけて
みろってーの!!


「お…おい巨人!待てよ!」


この期に及んでまで巨人
呼ばわりするとは……


そう思いながら階段をかけ
上がって重たい扉を開けた。
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