A Time Limit

卒業に向けて




「――だんだんと春の日差しが顔を出し、暖かくなってきている今日この頃です。」




なんじゃこの言葉。

今はまだまだ寒い2月中旬ですよ、ちょっと!!




「――少しずつ、アスファルトの雪が溶けてきてわずかに雑草も顔を出しているのを時折見かけることです。」




っておい!
まだ全ッッ然雑草見たことありませんが。




っていうか今時高校で卒業式の練習をしっかりするとか、有り得ないんですけど!!!


と思いながらあくびをする私。




―バコッ。




「こら横澤!
ちゃんと集中しろ!!」



出席簿を上下に振りながらそう言ったのは、私の担任。





そんなこと言われてもめんどくさいものはしょうがないじゃんかー。




とかなんとか思ってる間に、気が付けば授業終了まであと3分。







……キーンコーンカーンコーン…




やったぁ!



やっと終わったぁ~!!



―バコッ。



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