あげは蝶





−−−−−
それから卒業まで、
あたしは目立たないように
暮らした。


美和はもう学校に
それっきり姿を現さなくて。

謝りも謝られもせず、
わだかまったまま中学生活は幕を閉じた。





美和に謝れなんて言わない。

謝ってはほしいけれど。


そんなものを美和に求めるためにわざわざ美和を
思い出してみたりなんかしない。

ただ、ほんとの友達に
なってほしかった。



偽りで固められた中学時代。
暗い殻に閉じこもるしか身の保身なんて出来なかった。

それでも最初に美和が
話し掛けてくれたとき、天使……ううん。
それ以上のものを感じたの。




ただ、ただ、
ありがとう、って何度も心に想って。

美和が全てだった。


利用されてると薄々は気づきながらも、あたしを選んで親しくしてくれたことに嬉しさ以外の何物も
浮かばなかった。




美和にもう一度でいいの。

会いたいよ。




−−−−−
< 14 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop