双子☆Love Another Story
……クリスマス当日はとても寒く、いつ雪が降りだしてもおかしくないような天気だった。
待ち合わせの駅前に俺が着いたときには、すでに梨香が待っていた。
……ダッフルコートに耳当てをしている梨香は、言葉では言い表せないくらいかわいかった。
「あっ、佑樹!」
……何て声かけたらいいんだ?
「……待たせてごめん。」
「ううん。私も今来たばっかりだし。」
……ヤバい。すっごくキスしたい。
「……行こっか。」
俺はそう言って、梨香の手を握った。
「うん……。」
何回も一緒に手を繋いでも、キスをしても、
慣れないし、足りない。
……もう梨香しか見えない、見たくない。