からっぽの恋

動き始めた時間

ーーーバタンーーー



綺羅の部屋のドアが閉まると

私の体が自由になった。







何で…迎えに来たんだろ…














「……荷物…忘れた……」


春の部屋に置きっぱなしの荷物。


買い物の準備をして

春の部屋へ向かう。



春も寝たかな?





インターホンを押すと

直ぐに春が開けてくれた。


「どうしたの!?」


驚いた顔だった。


「荷物忘れたの…ごめんなさい。」


「あぁ…上がって。」


部屋に入れてもらい

荷物の整理をする。




「綺羅は?」


「寝ちゃった。」


「………」


返事がないから手を止め

春の顔を見ると

呆れ顔だった。



「あれだけ騒いでおいて…
お姫様を取り返したら
それでおしまい?」


「お姫様じゃないから…
綺羅は疲れてるから
しょうがないよ。」


荷物の整理が終わると

春の所に行き


「優もごめんね…
今日もお仕事でしょ?
ゆっくりしてね。」


「ちいはどうするの?」


「荷物置いたら
買い物に行ってくる。」


「……じゃ、一緒に行こう?」


「えっ?…でも…」


「オレも行きたいし…
一緒は嫌?」


「………ううん。嬉しい。」


「じゃ、決まりね。
荷物置いておいで。
僕も準備してすぐ行くよ。」


「わかっ…た。」









なんか















ドキドキした
















綺羅に見つかったら


また、怒られそうだから?
何で怒られる?
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