鳥籠の姫

こんな日常が2週間ぐらい続いたある日

陸君から1通のメールが届いた。

  明日、映画見に行こうよ


もちろん断る理由がないので
一緒に行く約束をした。


見る映画はスパイアクション。



明日の事を考えて授業に集中できなかった。



そのメールを交わした次の休み時間

真紀ちゃんにデートに誘われた事を報告。


すると真紀ちゃんはニヤケだす。


「ちゃんとメイクして
可愛い格好するんだよ?」


「言われなくてもちゃんとするもん。」

少しすねて頬を膨らましてみた。


真紀ちゃんは私の頬っぺたを押しながら言う


「わかってるならいい。梓は好きなの。」



一瞬の沈黙。



「あぅ。恥ずかしいよ////」



「ごまかさないで答えなさい。」


真紀ちゃんは真剣に聞いてくる。


「好きです。」



小さな声で答えると

満足げに頷いた真紀ちゃん。




「私の予想では、梓は告られるよ!」




自信たっぷりと言い切る真紀ちゃんをみて


そうなりますようにって祈ったのは


誰にも内緒なんだ。








< 15 / 26 >

この作品をシェア

pagetop