鳥籠の姫
こんな日常が2週間ぐらい続いたある日
陸君から1通のメールが届いた。
明日、映画見に行こうよ
もちろん断る理由がないので
一緒に行く約束をした。
見る映画はスパイアクション。
明日の事を考えて授業に集中できなかった。
そのメールを交わした次の休み時間
真紀ちゃんにデートに誘われた事を報告。
すると真紀ちゃんはニヤケだす。
「ちゃんとメイクして
可愛い格好するんだよ?」
「言われなくてもちゃんとするもん。」
少しすねて頬を膨らましてみた。
真紀ちゃんは私の頬っぺたを押しながら言う
「わかってるならいい。梓は好きなの。」
一瞬の沈黙。
「あぅ。恥ずかしいよ////」
「ごまかさないで答えなさい。」
真紀ちゃんは真剣に聞いてくる。
「好きです。」
小さな声で答えると
満足げに頷いた真紀ちゃん。
「私の予想では、梓は告られるよ!」
自信たっぷりと言い切る真紀ちゃんをみて
そうなりますようにって祈ったのは
誰にも内緒なんだ。