空唄
「光って、ホント、
最近モテモテだょね。」
「何言ってんの。
奏美のがモテるって。」
「ゃ、真面目にさ。」
奏美も結構モテる子。
クラスにも1人、
奏美を好きな人がいる。
「あ-いいなぁ。
光は青春してて!!
あたしどうしよう!
もうJK終わっちゃうよ!」
「あたしだって、
頑張ったもん。」
「ぁ〜そうだょねえ…
ぁぁああ〜…!!!」
奏美は自分以外の子が
モテたり構われたりすると…
っていうか、あたしだけど…
態度が度々悪くなる。
普通に仲が良い子だけど、
そういう所は好きになれない。
若葉曰く、アイドル的な
存在でいたい子らしい。
あたしもそう思った。
「ぁ、でも今日って
部活早く終わる日だ。」
「じゃあ待ってたら?
野球部のグラウンドで。」
「彼女でもないのに?」
「まぁね、そうなるけど。」
「ん〜…ぢゃあメールする。」
うちの学校は、3つの科に
分かれている。
あたし達が所属する
普通科
隼人達が所属する
体育科
女子だけのクラスの
保育科
にそれぞれ分かれていて、
学ぶ科目も全然違う。
制服も可愛いし、
ここら辺の私立学校では
一番いい学校だと思う。