ガー ネ ッ ト ~不良少女の憂鬱~




「わかったから!手離して」


下駄箱まで連れて行かれると、手を離してくれた。



蓮「……家まで送る」


そう言うのが聞こえた。


えっ、

ツンデレ!?


しかもめっちゃ貴重なデレだ!


「あ、ありがとう」



さすがに、
手を繋ぐとか、腕組むとかないが、


ちゃんと横を歩いてくれる。



(結構、優しいんだね。)



なんか、引っ越してきたときの朔を思い出す。




終始、無言だったのであたしから口を開いた。




「蓮って、親と一緒に住んでんの?」


「いや」


「だろうね。
きっとお父さんの家は魚だらけなんだろね」





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