天秤の鏡界
その不器用な
優しさが嬉しくて
優衣は自然と笑顔を浮かべた
「…ありがとう
焦ってないって言えば
嘘になっちゃうけど
ネルやウル、みんなの
役に立ちたいから……
自分に出来る精一杯の事
をしたいの」
優衣はそう言って
ウルを見つめる
「後悔だけは
したくないから」
優衣の言葉に
ウルは小さく笑った
「…………っ!?」
優衣はその笑顔を
見逃さなかった
初めて……笑ってくれた…
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