Memory
良かったっと安堵のため息をついた。
じゃぁ何で潤の親は
あんな深刻な顔をした医者に
呼ばれたんだ?
「もー平気?」
「おう♪宏揆のおかげでな」
「んな事ねーって」
潤は点滴最中だったので早く病室へ戻らせた。
病室でさっきの話の続きをしていると
携帯が鳴った。
サブ画面には
[潤の親]
俺は潤に見られないように内容を確認した。
『ちょっと来てくれない?』
俺はドコに行けばいいのかを
確認しないまま潤の病室を出た。
一応潤には怪しまれないように
振舞って‥。
俺は取り敢えず病院の待合室に向かった。
そこには涙をながしている
潤の親がいた。
そして俺は耳を疑った。
卒業式が最後になるかもしれない‥?
それって卒業式の日に死ぬかもしれねーって事だろ?
卒業式に出席しないで
病院で最善をつくしたとしても
何日間か命を繋げるだけ‥
どちらを選んでも
未来は同じ‥
死という一文字だけなんだ‥。