クロネコ彼氏




曖昧な言い方なのは、すぐにそれが表情から消えてしまったから。



「あー…。」


思わず漏れた呟きに黒川くんが「どうかしたの。」なんて反応して。


両手を自分の前でブンブンと振る。



「な、何でもないよ…!?」


「…ふぅん。」


自分でも分かる挙動不審っぷりに、黒川くんは納得いってないみたいに眉を少し寄せて。


でも諦めたようにため息をついた。




そして。


「……っ!!」



ぎゅう、と。

左手に伝わる暖かい温度と、握られている感触。



思わず、黒川くんの方へ首を向けて黒川くんを凝視してしまった。


黒川くんは何でもないような表情だったけれども。




「……ああもう、ずるいー…。」



…ほんの少しだけ。唇の端が持ち上がっていたから、心臓がキュンと締め付けられてしまった。



< 105 / 105 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

妬いてほしいの

総文字数/21,270

恋愛(その他)60ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  あたしだけ、必死で あたしだけ、妬いて あたしばっかり ――君にゾッコンだ 「あたしのこと好き?」 ◇―◇―◇ 一途な彼女 中里 由加 (ナカザト ユカ) 無頓着な彼氏 津田 直哉 (ツダ ナオヤ) ◇―◇―◇ ねぇ、たまには あたしのことで 必死になってみせて? Thanks!Mr.さん 素敵なレビューどうもです! 執筆開始→20101027 執筆完了→20101120 ・・・・・・・・・・・・・・・・ おまけ執筆完了! ・・・・・・・・・・・・・・・・ ※盗作について※ タイトルと序盤がかなり似ている作品があると、読者様から教えていただきました。 盗作は止めてほしいです。  

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop