EGOISTE

「お前!このおっさんとどこ行ってたんだよ!何してた」


おっさん!?


俺はまだ25だ。お前におっさん呼ばわりされる覚えはねぇ!!


すると後部座席に乗っていた鬼頭が窓を開け、明良を睨み上げた。


「あたしも居るっつーの」


うわっ!!こっちも怖えぇ。


明らかに声に怒気が含まれてる。


「……雅。じゃぁ三人で?」


「正確には四人で。さっきまで神代先生もいたの。あたしが暇してたから雅が遊びに誘ってくれたわけ」


楠が俺たちの方を見て説明した。


まぁ間違ってはないけど。


「明良兄はイロイロ忙しそうで、乃亜が退屈してたから」


言葉に棘が生えまくりだ。


「じゃぁね、乃亜。おやすみ。先生、出して」


へーへー


俺は鬼頭の言いなり。


素直に車を発車させた。



< 105 / 355 >

この作品をシェア

pagetop