!戦いで人は成長する!
僕は両手を広げ、みんなの動きを止めて、
『悪いが、トサカのついてる奴の言葉は分からんな。』
と、挑発してきた奴の髪型を侮辱した。

次から次へと僕らの前に単車に乗った奴らが停まった。

最後にヘッド(族の総長)らしき奴が来て、単車を降り、僕の目の前に来て、
『なんや?お前ら。俺らに喧嘩売っとんのか!コラッ!』
と、睨みながら顔を数センチまで近付けてきた。
あまりにも鬱陶(うっとう)しかったので、
『近すぎて顔、見えへんよ。それに、喧嘩売ってきたのはお前らやろ?マウンテンゴリラみたいな顔して。』
と、言うと、よほど腹が立ったのか、いきなり殴ってきた。

僕はパッと腕をつかみ、前蹴りで相手を吹っ飛ばした。

これがきっかけになり、僕の後ろで暴れたくてウズウズしてた3人が一気に奴らの中に飛び込んで行った。

若かった僕も試合モードに切替え、マウンテンゴリラの総長。略して、《マウンテンヘッド》をボコボコに殴ってやった。

人数では負けていたが、気力・攻撃力・喧嘩なれでは遥に相手より上だった。

族達は圧倒的不利な状態になっているのを悟ったのか、木刀やナイフをポケットや単車から出してきた。
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