!戦いで人は成長する!
Eが畳にあがった。
その途端、相手が一瞬笑った。
僕はそれを見逃さず相手側の控え選手に目をやった。
すると、相手側がグローブに何か光る物を入れるのが見えた。
僕はこっそり相手側の後ろに回り、疑惑のグローブを勢いよく取り上げた。
裏我流空手の奴らは立上がり、僕を囲んだ。
お構いなしでグローブの中に手を入れると、超能力で曲げたような反り返ったフォークがグローブの拳に刺さるように細工してあった。
そのフォークをグローブから取り出し、リーダーぽい奴に、
『おい、これの何処が正々堂々なんだっ!説明しやがれ!』
と、怒鳴るとリーダーぽい奴は、
『ちょっと待て!俺は何も知らなかった。そのグローブ貸してくれ。』
そう言って僕からグローブを受け取って数秒グローブを見つめた。
何かが分かったかのように拳をにぎり締め、
『このボケがぁぁぁ!』
会場中に怒鳴り声を轟かし、真横に居た奴の顔面を大きく振りかぶった拳で殴り付けた。
かなりの衝撃だったのが倒れた奴の顔を見ると痛いほど分かる。
会場中には違う衝撃がはしった。
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