!戦いで人は成長する!
館長は友達の先生と外でタバコを吸っていた。
道場内では僕と○○道場のI君が喧嘩をしていた。
誰も止めようとしなかった。何故なら、しょうもない事で喧嘩を始めたから。
しかし、僕もI君も本気だった。
お互い負けず嫌いで殴られたら殴り返し、蹴られたら蹴り返すというように一歩もひかなかった。
ようやく、館長達が入ってきて、僕らを見た途端、『お前らっ~!』
と、怒鳴りをきかせ、道場内の空気を一瞬にして凍らせた。
2人は館長に呼ばれ、目の前に正座させられた。
『何をしとるんや!問題児どもが!試合も始まっとらんというのに2人ともこんなにボコボコになりやがって。試合で決着つけろ!』
館長に言われるがまま、すぐ試合を始める事になった。
僕とI君は礼もせぬまま構えた。
『始めっ!』
館長の合図と共に試合が始まった。
僕の右目はすでに腫れ上がり、見えずらくなっていた。
I君は左目のまぶたを切っており、血がにじみ出ていた。
お互い、似たような傷をつくり、条件はほとんど同じだった。
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