!戦いで人は成長する!
試合となると2人とも手がでず、睨み合っていた。
すると、『やる気ないならさがって仲良くしとけっ』
館長の一言に2人は激怒し、激しい試合を繰り広げた。
2時間ぐらい経ち、両者とも一歩も引かず、怪我だけを増やし続けていた。
そんな中、突然《シャカシャカ》と、壁をヤスリで削るような音が響き渡った。
館長が外に出て見てみると、なかなかサイズの猪が道場の壁を鼻でこすっていたらしく、試合を止めて2人に命令した。
『今、猪が外におる。2人で捕まえて来い。捕まえて来たら道場内で好きなだけ休ませたる。』
館長の考えが読めないまま、2人は外に出た。
すると、道場の横にある木の下で大きな猪が穴を掘っていた。
僕はI君に先を越されてたまるかと、思い、猪に向って走り出した。I君は負けじととっさに石を拾い、猪めがけて投げた。
しかし、狙ったかの様に僕の後頭部に命中した。
涙が出そうなほど痛かったので、振り返り、足下の石をI君めがけて投げてやった。
しかし、物を投げるのが下手くそだった僕の石は大きくI君を越えていった。
I君はワザとじゃないと言いながらもまた投げてきた。今度はおでこに命中し、涙が出た。
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