ワンダフルエラー
サラは、俺と青山さんが付き合ったと思ってる。そりゃ、そうだろうな。
何年も一緒にいて、ああいう場で告白を断ったことなんてなかったし…。今回もそうだと思ってるに違いない。
「…越されてねーよ」
それでもなんとなく、ムカムカする。
別に可愛い子に告白されたからって、ほいほいオーケーを出す訳じゃないっての!
「付き合うんでしょ?」
…だから。
「付き合わない」
「嘘だあ…。あ、もしかして熱でもある?」
「ねーよ!」
なかなか信じてくれないサラに、俺は思わず大声で否定した。