Last.
君は初めから私を助けてくれてばかりだったのに、



私は君を助けてあげれなかった。



姿を消したあとも、
君を忘れることはなかった。



この街に来て、
確かに環境は変わったけど。



時間が君を薄れさせていたのも事実。



君から逃げると同時に、



両親から逃げたことも事実なの。



あの街に居た方が、何か情報が掴めたかも知れない。



タケルと出逢うずっと前に、
両親は失踪した。



まだ小学生だった私を、児童相談所は施設に連れて行った。



そこで、初めて私に声をかけてくれたのがタケルだった。



今でも覚えてるよ。



優しく微笑んで、



『お前、生きてる?』って。








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