Last.
あの日の約束は果たせない。



酷い女でしょう…?



恨んでくれてもいい…。



もうタケルには、悔いの言葉しか出て来ない。







『不安なの……!?』



そうさせているのは私なのに、啓吾に問い掛けた。



『……めちゃくちゃ。』



素直にそう答える啓吾が愛しく想えた。



でも、『啓吾の手を離したくない』と言ったのは本音だよ…。



『好き』と言ったことも。



一晩中傍に居てくれたことも、抱きしめてくれたことも、激しいキスも、優しいキスも、全て私の宝物なの…。



大切な、大切な…私の短かった幸せ。










【美月 side】終了




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